写真はソバの花。2006年夏撮影。
この風景はいまはもうない。今年ソバ畑はつぶされて道路になった。
以下備忘録のようなもの。
ほんとはこころのなかだけに書き留めておけばいいけれど
すぐに忘れてしまうから。
欲は捨てたほうがいいと思っていた。
「芯」がしっかりあればという前提の話だが
「欲は捨てなくてもいい。むしろひとの三倍持ちなさい。
健康になりなさい。幸せになりなさい。」
そういうお話を聞いた。
あきらめなくてはいけないことが多々あって、
それでもささやかな幸せというものを実感できるようになったし、
自然のなかで暮せる絵も描ける、物欲は薄くなった、
これでいいのだと思っていた。
観たいもの触れたいもの行きたい場所があっても行けないのは仕方ないと思っていた。
でもそれは目標も希望も夢も持たず、ただなげやりになっていたということ。
健康になるためにUターンしたのにそれすらも忘れていた。
あらたに始めたい分野の仕事もあったし、学びたいこともあったのに、
ぜんぶ忘れてしまっていた。
ここのところ絵すらろくろく描けていない。
あくまでもとある「芯」がしっかりあることが前提の話。
欲は持っていいんだ。
観たいもの聴きたいもの触れたいもの行きたい場所
着たいもの食べたいもの会いたい人。
描きたいモチーフ、表現したい空気感。
なかなかその欲すら持てない。
まずは健康になりたい。
この欲を持ち続けていれば可能性はひろがる。
メメント・モリ
この場合キリスト教的な意味合いではない。
もっと原初の意味。
いまと同じ一瞬はない。